ケーブル・ワイヤー・チューブ・シート製造装置・試験装置メーカー・ロボットシステム・AIシステムのシステムインテグレータ

社長のコラム

奥山浩司(剛旭)社長コラム

by 宮西ナオ子 Presents

宮西: 創業されてから15年、奥山社長の事業はますます大きく広がっていますね。最終的な奥山社長のビジョンを教えてください。


奥山: 会社のビジョンからは少しずれるかもしれませんが、私の最終的な思いは人類救済、世界平和です。少し大きすぎると思われるかもしれませんが、今まで、いろんな人と出会い、様々なことを体験してきて常に思ってきたのは、自分が生まれて死んでいく、その間に何ができるかということです。今、人として修業をさせてもらっている中で、同じ人類を救済し、世界が平和になるための貢献が少しでもできれば嬉しいと思っています。


宮西: 具体的にはどのようなことをされたいと思いますか?


開発中の協働型ロボット

開発中の協働型ロボット

奥山: 病、貧、争がなくなる世界が究極の幸せだと思いますので、少しでも目指していきたい。もちろん、それは簡単に具現化するとは思えませんが、自分が従事している、モノづくりを通してお役に立つことを考えています。
ロボットは人間の役に立ってくれると思います。3K(汚い、きつい、厳しい)といわれる仕事がありますね。私たちの業界でも重いものを運んだりする仕事があります。ケーブルを巻いているボビンは、時には100キロ、200キロにもなります。
さすがに百キロ単位のものは人間が運べませんが、大手電線メーカーが決めているのは、20キロ以下の重量物は手で持つことができ、20キロ以上は腰を痛めることを考え、持ってはいけない。その20キロ以上の重量物を軽々と持ち上げることができるのは、ロボットなのです。


宮西: 人間がやるのはあまりに厳しい仕事をロボットが代行してくれるのはありがたいですね。


奥山: そうです。他には高温の中で仕事をする業種もあるでしょう。周囲温度が40度を超える環境での仕事は、人間にとってとても過酷な仕事です。でも人間ではなくロボットがしてくれるならば、どんなに人の体を労ることができるでしょうか。
このように人間にとって激務な仕事や苦痛を伴う仕事を代行してくれるロボットができたら、少しでも人間の役に立つのではないかと思います。
人間の手には負えないような災害時にも役に立つのが、ロボットの存在意義ではないでしょうか。


休憩時間にアトムロボットを作る奥山

休憩時間にアトムロボットを作る奥山

宮西: ロボットというと「鉄腕アトム」を思い出しますが、奥山社長の考える究極のロボットとは?

奥山: 子供の頃は、正義の味方のヒーローロボットを数多くテレビで見てきましたね。「ドラえもん」や「ガンダム」など、ロボットには親しみを感じています。ところが、海外ではターミネーターをはじめ、ロボットには悪いイメージが多いようです。いずれにしても日本はロボットの先進国で、早くから研究開発されてきました。
世界の4大産業ロボットメーカーは、スイスのABB、ドイツのKUKA、日本のファナック、安川電機ですから、4大メーカー中、日本に2社もあるのです。ロボットが躍進している今、世界は第4次産業革命の真っ只中。HCIでもスピードを上げて、ロボット開発を行いたいですね。

宮西: 将来的にはどのようなロボットを作りたいですか?

奥山: 現在開発している産業用ロボットは、腕のようなアームやアクチュエーターを駆使して限られた範囲で仕事をしますが、広い世代に人気のある「鉄腕アトム」のようにヒト型をしたコミュニケーション型ロボットと融合すれば、限られた範囲は大きく広がるでしょう。二足歩行したロボットが人間と同じ作業をすることもあり得るでしょう。またAIが搭載されたら・・人間以上のことができるかも。HCIはケーブル・ワイヤー・チューブ製造装置に対して秀でていますから、ケーブル作り全てを行うロボット・・そんなロボットができるかも。今後の出会いや流れによっても様々な展開があると思うので、これからの出会いを大いに楽しみにしています。

宮西: 地域への貢献も考えていらっしゃるとお聞きしましたが。

奥山: 2017年の11月末に、東京ビックサイトで「2017国際ロボット展」が開催されます。その時に展示するロボットや、他数点のロボット、ケーブル製造装置をショールームに展示して、地元のみなさんに見ていただきたいと考えています。ロボットが身近な存在であることを知っていただき、日本が今まで得意としてきた「ものづくり」に携わりたいと思う若者が増えてほしい。そして今後、泉大津市や大阪の泉州地域が新しい「ロボットの町」として世界に発信できたら嬉しいなと思っています。

宮西: 世界中からロボットの見学や視察に人々が訪れるような都市になるかもしれませんね。今後のご活躍を楽しみにしています。(最終話終了)



開発中のロボットハンド

開発中のロボットハンド

泉大津市長にロボットの説明をする奥山

泉大津市長にロボットの説明をする奥山