新たな「夢」をカタチにする技術創造メーカー 株式会社HCI

社長のコラム

奥山剛旭社長コラム

by 宮西ナオ子 Presents

宮西: お二人の抱負やヴィジョンについて教えてください。

大和: 私はロボットを通して孤独を無くすというテーマに特化したいですね。特に孤独の問題は、日本特有だと思います。少し古いですが、ユニセフの情報によると、孤独とつながるパラメーターを持つ質問をすると、日本人の子供の3人に一人が「孤独」と感じています。これは世界ダントツです。子供は一人で生活ができない。その子供が孤独だと感じるのはなぜでしょう? たぶん孤独だと思わせている世の中があるのでしょう。案外、知られていないことですが、高齢者よりもむしろ子供の孤独のほうが深刻だと思います。

宮西: そうなんですね、それは知らなかったです。

大和: 本来、そんな孤独感を癒すのは人間の仕事だと考えられてきましたが、人間にそれができないのならば、あるいは今後、人間がそれに向き合えないのだとしたら……。ロボットが助けになれば、世の中は凄くよくなるのではないかと考えています。


大和: 話は少しそれますが、私は墓参りが趣味です。墓参りは究極のコミュニケーションだと思っているからです。経営者はだいたい周りに相談すると否定されることが多いのです。今までも「ロボットをやって何になるの?」といわれてきましたが、自分のやりたいことを吐き出すには絶好の地がお墓なのです。ご先祖様に相談する。自分が考えていることを整理して話せば、答えは返ってきませんが、一応誰かにいったことになり、すっきりし自己解決に導けます。これはカウンセリングと同じで、カウンセラーはクライアントに自己解決をさせます。「こうしたほうがいいよ」という答えは伝えません。考えてみるとロボットにはカウンセリング能力に近いものがあり、一定の孤独感に関する問題については、かなり有用に使えます。さらにロボットが「こころ」を持てば、人とロボットはいっそう深く繋がれると思います。

宮西: ロボットがカウンセラーになってくれるわけですね。すごく役に立ちますね。


大和: 人類が「生き生きと幸せに生きる」社会は、「こころ」を持ったロボットを創ることではないかと思います。「こころ」とは何かというと、「こいつ、何かハートがあるよね」というような感情につながることで大切なのは「感情」の表現です。その中でも言語機能はコミュニケーションの3割くらいしかないといわれ、あとはノンバーバル、つまり非言語がコミュニケーションを司ります。例えば表情や声の抑揚など、言語外で深く表現されるわけですね。瞬きしたり、顔が赤くなったり、目の表情も必要で、目の色が変わったり……。このように様々な表情があったほうが可愛いと言われいわれ友達的なレベルが求められています。今、「モノより経験」といわれる時代ですが、「一緒にこんなことをしたね」というような、ロボットとの様々な思い出を共有できたらいいなと思います。

奥山: 確かに、今この時代にこそコミュニケーションロボットが果たす役割は大きいと思います。楽しい未来像を描きたいですね。


大和: 多くのロボット会社ではロボットに話をさせようとします。でも私は話しをしなくても、相手の話が聞けるようなロボットを創りたいと思っています。要は聞いてほしい、共感を得たいという思いですね。「聞いてくれている」という安堵感は大きなものです。カウンセリングはそのような対応に存在意義があります。そして関係性とは、時間をかけて作っていくもので、10年、20年と長い時間を共にすれば幼馴染のような感覚になる時がいずれくる。その時こそ「一緒に色々経験をしたこのロボットとは腐れ縁で」と大切にしてもらえる、そんなロボットを創るために自分のできる範囲でやれることをやり、ロボットを通して世の中に貢献できたらと思っています。そして弊社の社員も自分の好きなことで、生き生きとものづくりをしてくれたらうれしいですね。


奥山: 自分も墓参りが趣味かも(笑)よく行きますね。そして、常々、ご先祖様には語り掛けなさいと言われてきたので今も実行しています。大和社長が仰っていたことと関連しますが、自分も創業してから今まで帝王学を学んできたわけではなく、独学で経営を勉強してきました。技術者としては根拠なき自信(笑)があったので、「自分についてこい」という感じで猛進してきましたが、リーマンショックで、思うように弊社製品が売れない時に、様々な異業種交流会や勉強会に参加し、多くを学びました。それは、勿論、今も継続しており、現在、一番大切に考えているのは「社員の幸せ」です。その視点から会社の決裁を行っています。社員の幸福度が増すことで、社員のモチベーションがあがり、よりクリエイティブで、レベルの高い仕事ができると考えています。そして、その仕事はロボット&AIシステムの導入促進というカタチで地域に、日本に、世界に貢献し、秀でては自分のヴィジョンである世界平和や人類救済に携わっていけると確信しています。


宮西: お二人とも社員のことをすごく大切に思っていらっしゃるんですね。

大和: だって、社員に食わせてもらっていますからね(笑)みんな、よく働いてくれます。彼らがやりたいことは、厳しいことや大変なこともあるのですが、創意工夫して達成します。そういうときこそ、期待以上のものができたりします。

奥山: 自分も同感で社員のみんなが凄く頑張ってくれており、弊社を訪問してくれた色んな方から「好いモノをつくろうというモチベーションが凄い」とよく褒められ、自分はいつも感動しています。これからは更に感謝の量を増やし、更なるイノベーションを追及していきたいですね。今回の対談では、大和社長が会社や社員を大切にしていることがよくわかりました。あらためて、話をさせていただいたことを嬉しく思うのと同時に感謝いたします。

宮西: 素晴らしいお話をありがとうございます。お二人の会社の社員の方は幸せですね。(最終話終了)

コメント
人間の孤独感を癒し、幸せ感を増すロボット。そんなロボットを創るためには、日常生活の中で、かかわる人々に感謝し、大切にする気持ちを持つことが基盤になっているのでしょう。お二人の人間性の高さ、社員の方に対する思いの強さには感動しました。新しい時代を創っていくお二人の今後が楽しみです。ありがとうございました。次回の対談は園山真希絵さんです。お楽しみに。