新たな「夢」をカタチにする技術創造メーカー 株式会社HCI

社長のコラム

奥山剛旭社長コラム

by 宮西ナオ子 Presents

小西: この度、奥山社長のコラムを拝読させていただきましたが、毎回、ロボット&AI技術が「世のため人のため、人類救済、世界平和につながる」ことを抱負として伝えていらっしゃいますね。素晴らしい取り組みだと思いましたが、それについてもう少し詳しく教えていただければと思います。

奥山: はい、ロボット&AI技術による技術革新は第4次産業革命と言われています。現在、日本では人口の減少、特に「生産年齢人口」と呼ばれる15~64歳の人口が減少しており、明治維新以来の変革の時を迎えています。その影響は経済規模や労働市場の縮小に直結し、GDPの維持すら難しくなると考えられます。それによって今まで高度な生活水準を保てていたはずが、生活レベルを下げなければならなくなり、教育も含めた生活レベルの低下は国力の低下を危惧します。しかし、それらを解決する1番の有効な手段がロボット&AI技術の利活用です。ロボット&AI技術が人の仕事を奪うという懸念をもっている人もおられますが、かつて第1次産業革命時、工場が機械化されていったとき、職人さんたちの仕事が奪われていきましたが、機械設備を管理する・生産技術を構築するなど新しい仕事も生まれました。それらと同様に新しい仕事が生まれてくると考えています。ロボットシステムインテグレータ(SIer)などがそうではないでしょうか。またロボット&AI技術は人間が危険を冒しながら行ってきた仕事や、きつい、汚いなどの仕事も担ってくれます。逆に人は、よりクリエイティブな仕事を担い、そのような仕事が増えていくことにより、人間社会が更に豊かになり、人々が幸せになれるとも考えています。




小西: 障がい者向けのロボット&AIシステムは製作されないのでしょうか?

奥山: もちろん障がい者の方、介護・福祉関係にもロボット&AIシステムで貢献したい。しかし、今のところ手がける余裕がなく難しい。というのは、介護・福祉関係については、人によってそれぞれサイズやニーズが異なることや資金面において難しいと感じています。これが課題です。

小西: わかります。現状でも、福祉関係のものは、個々の障がい者にあわせて作るので、非常に高価になっています。

奥山: それぞれ個人差があり、個別のニーズに合わせて作るとコストもかかるので難しいわけです。しかし、一方ではヒューマノイドロボットなら?と考えています。
人間のように、その人に応じて細やかな動きができるロボットとその人に応じたAIで対応できるはずです。




宮西: そのようなロボットが、お手ごろな価格で提供され、必要と感じている人の手に入るようにできたら嬉しいですね。思い出してみれば、昔はコンピュータも非常に高価で、一部の人しか買えなかったし、使えませんでしたね。でも今は、みんなが持っている時代になりましたから、いずれロボットやAIもそうなる可能性がありますよね。

小西: お掃除ロボットなどもそうですね。昔は高くて手が出なかったけれど、今ではリーズナブルになり、様々なメーカーから出ていますよね。

奥山: すでに、HCIのロボットシステムパートナーである川崎重工は、プラットフォームとなるヒューマノイドロボットを開発しており、福祉関係や介護関係だけでなく、災害現場や製造工場など、多種多様なところで使えるようにと、5年後の販売を目指しています。これが大量生産され、安価に提供できるようになれば、多くの人に役立つこととなるでしょう。そして、そのヒューマノイドロボットに我々ロボットSIerがAIやハンドなどカスタマイズしてユーザーに提供させていただければ……そんな夢を描いています。

小西: それは凄いですね。期待しています!




奥山: ところで、小西さんは、今、どういうものがあれば嬉しいと思いますか?

小西: そうですね。正直、車いす生活が長くなってくるとこれが普通になっていますから、不便さを感じないことも多いのですが……。我が家は、主人も私も車いすを使うので、高いところに手が届かないのです。そこで電球を変える時に困ります。収納も上の棚を使うことができません。また一般家庭のキッチン台は車いすだと高すぎるので、使い勝手が大変悪い。ですから、高いところに手を伸ばすときやキッチン台で料理をするときなど、背がビヨーンと高くなる製品が欲しいです(笑)。実際のところすでに販売されていますが、非常に高価です。それとは別に重いものや大きいものを持つときに役立つものも欲しい。重いものや大きいものを運ぶときは何回も往復しています。ヘルパーさんなど誰かの手助けが必要な場面もあります。そのような時に役立つ装置、もしくはロボットがあったら嬉しいですね。安価で場所を取らずに使い勝手の良いもの、贅沢な希望ですね(笑)

奥山: ヒューマノイドならば、高いところにも手が届くし、重いものももってくれますね。それを早く小西さんに提供できたら嬉しいですね。




2017国際ロボット展にて、アシストスーツを体感する奥山

小西: 奥山社長はさまざまな開発をされていますが、その過程ではいろいろな人の協力も得られていると思います。私も出会いによって運命が変わっているように思いますが、どちらかというと運に任せているようなところがあります。そこで知りたいのですが、奥山社長はどのようにして、いろいろな人と出会い知識を広めているのですか?

奥山: 異業種交流会に出向いてほかの業界の人と出会ったり、同じ業界でも自分の知らない分野を知っている方のアドバイスをいただいたりすることが多いですね。皆さんすぐに友達になってくれるので嬉しい(笑)。それにしても「ご縁」というのは本当に不思議なもので、たまたま出会った人が、今後やろうとする技術をもっていたりする。そこで自分の技術と相手の技術を組み合わせることで、新しいものが生まれてくる。その出会いの不思議さは、あたかも神様から「やりなさい」といわれているような気がしてくることが多々ありますね。



小西: 御社の開発の歴史を見ると、すごい勢いでさまざまな製品を開発されていますね。どうしたら、あのようにたくさんのアイデアが生まれてくるのでしょうか?


奥山: どうでしょうか。自分はいつも朝風呂に入りますが起きてから風呂にいるその間に、何か降ってくるような感じでひらめくことが多いですね。何か課題があって考えている時に、お風呂の中で「あ、こうしたらいいやん!」というアイデアがフッとわいてくるのです。次にそれを具現化するにはどうしたらよいかなと考えていると、その思いを実現するために助けてくれるような人と偶然か必然かわかりませんが、出会えるような気がします。

小西: 凄いですね!


奥山: もちろん、絶えまず努力も続けています。小西さんはいかがですか?


小西: 私も今までよい出会いがたくさんあったので、今、こうして様々なことに挑戦できるのだと思います。ありがたいことですね。(第2話終了)

コメント
福祉関係や障がい者の方に役立つロボット&AIを作りたいという奥山社長が、実際に小西さんのニーズを聞くことで、これからの技術開発に役に立てていくのではないでしょうか。こうして新しい出会いが世の中に役立つ仕事を生み出していく。そう考えると、今回の対談も素晴らしい未来を感じさせてわくわくしてきます。最終回の第3話ではいよいよお二人の夢と抱負、そして新しいチャレンジを語っていただきます。
(最終話につづく)