ケーブル・ワイヤー・チューブ・シート製造装置・試験装置メーカー・ロボットシステム・AIシステムのシステムインテグレータ

社長のコラム

奥山浩司(剛旭)社長コラム

by 宮西ナオ子 Presents

小西: 出会いとご縁ということでいえば、私に必要なのは、指導者や先輩、仲間。これまで、フィジカルトレーニングについては、トレーナーの方に見ていただいてやってきたりもしたのですが、走りについては特定のコーチという形ではなく、いろいろな方のアドバイスを参考に普段の練習に取り入れて行っていました。一つひとつ自分に合うものを探しながらやって来られたもの、周りの方々に恵まれてきたおかげです。今は、走りについてもアドバイスを下さる方と巡り合えたので、多くの発見、知識をいただきながら練習を行えています。

奥山: 多くの人のアドバイスはありがたいですね。HCIもかなり早いスピードで開発していますが、それも社員や出会った多くの人のアドバイスのおかげだったと感謝していますよ。




宮西: 小西さんはどのような基準で指導者の方を選ばれたり、変えたりするのですか?

小西: 選ぶというより新たな練習方法、トレーニング方法を取り入れる。進化させるという中で運命的に出会いが増えることがあります。今まで指導してくださったこと全てに感謝し、結果を出すことでお礼とさせていただきたいと思っています。

奥山: 小西さんは指導者の方の意見を聞き、考え、一緒に練習に励み、結果をだされていると思いますが、ロボットシステム作りも似ています。ユーザーさんに合ったシステムとは、ユーザーさんが自分達に丸投げするのではなく、我々ロボットSIerと一緒になって作っていくと考えてくれるユーザーさんとは素晴らしい結果がでます。


小西: 一人ひとりの力では決してできないことも、多くの人の技術や知識をもらうことによって、大きな夢が実現していくわけですね。





奥山: HCIでは開発したいことや、やりたいことが沢山あるのに時間が足りない状態です。実は2017年11月末に、「国際ロボット展2017」がありました。その時、ロボットとAIを組み合わせたシステムを展示しましたが、ロボットSIerとしてはHCIだけの取り組みでした。したがって、とても注目されました。しかし、それから約1年後、2018年の10月に開催された「Japan Robot Week2018」という、国際ロボット展より若干スケールが小さい展示会では、なんと、何社かの中小企業がAIを展開していたのです。びっくりしましたね。技術の進歩が普及するのは本当に早い。HCIも負けていられない、もっと頑張ろうという気持ちになりましたね。

小西: 競技でもそうですね。大会に出場して、多くのライバルの動きを見て、負けてはいられないという気持ちになりますね。




小西: 奥山社長は、泉大津にロボットのショールームを作っていますが、そのエリアでロボットに興味を持つ人が増え、ロボットに対する考え方が根付いているような兆候はありますか?

奥山: メディア発信に対する反響や、ショールームに対するお声やお問合せからすると、HCIを知ってくださり根付いていると感じています。しかし、実際にロボットを導入するには大きな投資が必要なのでまだまだこれからと感じます。今後、しっかりとケアをしていく必要がありますが、今はひたすら普及活動、啓蒙活動を推進し、ロボット&AIシステムの利活用の必要性を認識してもらいたいですね。

小西: 私は障がい者スポーツをいろいろな人に知ってもらいたいと思います。かなり注目度が上がったとはいえ、まだまだ認知度は少ないですからね。私が障がい者陸上競技に出えたように、やってみようと思う人が増える、応援者が増えるといいなと思います。

宮西: 多くの人に知っていただき、応援をしてもらいたいというのは、お二人とも同じですね。




奥山: 私は「人を大切にする経営学会」に所属し障害者雇用を勉強しています。従業員が50人以上の企業は障がい者を雇用するルールがあります。
HCIの従業員も40人になりましたので、これからしっかりと考えていきたいですね。何よりも小西さんのような人が活躍しているのを見れば、感動もひとしおですし、勇気を与えてくれるので、そういう人たちが会社にきていただけたら嬉しい。

小西: 私は「シーズアスリート」という仕事と競技の両立を図りながら、様々な活動を通して新たな共生社会づくりを目指す組織に所属しています。今年度からは、グループ社である就労移行支援事業所で選手としての経験をいかし心と体の健康面でのサポートを行っています。微力ですが、就労を目指す方々のお役に立てればと思っています。

奥山: HCIでは、ダイバーシティ経営の一つとして、高度外国人の正規雇用は始まっています。今はベトナム人5人が働いてくれており、4月にはブータン人と、ミャンマー人を正規雇用します。また、HCIでは女性が40%働いてくれています。今後、生産年齢人口が減っていくわけですから、良きご縁をいただいたタイミングでどんどん採用するように考えています。またロボットやAIも益々必要になるはずで、賛同してくれる方々と共存できるような仕組みを作りたいですね。



宮西: 最後にお二人の今後の夢、そして抱負を教えてください。

小西: 私の夢は明確です。来年に迫る東京パラリンピックへの出場です。重要な年になる2019年、しっかり記録が出せるようにトレーニングに励み、記録をまず更新していきたいです。まずは、そこに全力を注いで、また新たな夢や目標を作っていきたいと思います。



奥山: 私は毎回伝えていますが、人が生まれてきて死んでいく以上、生きている間にどれだけの修業ができるか? 何ができるかということを常に考えています。そして自分が今生で与えられた技術や天性は「ロボットとAIで人類を救済し、世界平和に如何に携われるか」ということです。それは自分の使命、信念としてゆるぎなく、それに向かって実現していくことが限りない夢です。そして具体的な抱負は、現在開発中の「多芯ワイヤーハーネス自動製造ロボットシステム・検査AIシステム」を2019年11月までにリリースしたい。さらにケーブルなどの柔軟物に関するロボットシステムを構築し、特に中小企業の皆様にロボット&AIシステムの利活用で活性化してもらいたい。


宮西: 素晴らしいですね。2019年はお二人にとって重要な年になりますね。楽しみです。ありがとうございます。応援しています。(最終話終わり)

コメント
障がい者の陸上とロボットやAIの社会的認知。さらに企業と雇用の関係など、話は盛り上がっていきました。がんばっている障がい者の方が共に働き、お互いに相乗効果が見込めたらすばらしいですね。何よりも来年の東京パラリンピック、小西さんのご健闘を心からお祈りしています。今度は金メダルと一緒に撮影したいものですね。