新たな「夢」をカタチにする技術創造メーカー 株式会社HCI

社長のコラム

奥山剛旭社長コラム

by 宮西ナオ子 Presents

宮西: 泉大津市は「ものづくり」を一つのキーワードとしていますが、「ものづくり」をする若者の育成についてのお考えはありますか?

南出: 「知徳体」という三原則がありますが、小さいときから、遊びを通じていろいろなものに触れ、多くの刺激の中で育っていくことで、自分が何をしたいのか、何ができるのかを見極めていくような環境づくりが大切ではないかと思います。


宮西: 多くの選択肢を知ってもらうことですね。 


南出: 人が人生設計を作るためには選択肢がなければなりません。でも今の大学生の中で、「将来何になりたいか」「何をしたいか」と目的意識をもっている人がはたしてどのくらいいるでしょうか? 本来人間は好奇心の塊ですから、小学校、中学校にかけて、できるだけ将来の選択肢が広がるような体験をする場所を提供したいと思います。多彩な選択肢の中から早い段階で自分の進みたい道を見つけ、それに向かって将来設計ができたらいいですからね。


HCIには、協働ロボットや双椀ロボットが展示されている

奥山: 私は「ものづくりは楽しい」「楽しさ=力」という原点をわかってもらいたい。とはいえ現状では「ものづくり」の楽しさや素晴らしさを実感できる場が身近にないのかもしれません。

実は当社には産業用ロボットが7台あります。こんなに多くのロボットを一堂に見ることができる場所はそれほど多くないでしょう。それはHCIの工場だけでなく身近な、そう、泉大津駅前などにショールームのようなものを設けることで、市民のみなさんが自由に見学にきて、実際に見て、体験できるチャンスを提供したいと思います。興味をもってもらい、「ものづくり」の楽しさを感じていただきたい。

宮西: 誰もが見学し、学ぶことができるスペースのある「ロボットの町」となったら素晴らしいですね。


南出: 私どもも、そのような体験ができる機会や場所を一緒になって作れると思いますよ。これは人々の意識改革にもつながりますね。今こそ、我々日本人にとって必要なことは、「働き方を変えること」だと思うのです。つまり「自分の使命とは何なのか?」「なぜ何のためにここで働くのか」という問いかけの答えになるような働き方であり生き方です。

学校の勉強では「1+1=2」という「正解」がありましたが、ひとたび社会に出たら答えの出ないことのほうが多いのです。答えは自分達で作る。そこで自分たちが行っていることは価値があり、世の中に役立ち、働くことが幸せだというような喜びにつながるような意識をベースにしていきたいし、このようなマインド教育も必要だと感じています。そして自分たちの仕事のどこにボトルネックがあるのかを認知し、チームになって改善しながら行っていきたいですね。


奥山: HCIも「ものづくり」や「人材づくり」のために職場を提供することができると思います。今、これからの世の中に役立つロボットを製作するためにはSIer次第なのです。

ロボットメーカーはロボットアームのみを製造しており、それを創造し世の中に提供していくのはSIerです。とてもやりがいがあり責任の大きい仕事です。しかし、まだまだSIerという職種については認知度は低く、知らない人が多い。そのため認知度をあげることを使命と考え、今、日本ロボット工業会より任命された全国組織「FA・ロボットシステムインテグレーター協会」設立準備の幹事として毎週のように上京し設立に向けて務めています。これからは新しくできる協会と共に泉大津市でSIerの認知度アップとSIerを育て増やしていきたいです。学校機関とも連携し教育のカリキュラムを作り、実際にロボットを使ってのセミナーやイベントなども開催したいですね。

南出: ぜひとも一緒に行いたいですね。

奥山: 私は人が生まれ、育み、その先の究極なる目的を「世界平和・人類救済」と考えています。そしてその使命を果たす手段として装置技術、ロボット技術を与えていただいていると思っています。ロボットは世界をよりよくすることも破滅にも向かわせることもできます。そこで私は世界をよりよくする方向にフォーカスして役に立ちたいと思います。そのためにも我々の技術をもっと高めていく必要があるし、いろいろな情報や人を集めて、パートナーシップを組んでいきたい。市役所の方たちとも連携していけたら嬉しいです。泉大津が世界から、「ロボットの町」「ロボットシティ」として認知されるように頑張りたいと思っています。

南出: 人には生まれてきた役割や使命があると思います。そのことに気づき、自らの天命を見出し取り組めば充実した人生を送ることができるでしょう。この町からは、志が高く、問題を解決したり、地域に貢献したり、日本をけん引していくようなリーダーが多数生まれてくれたら嬉しい。志の高い意識の御旗の元にはたくさんのリソースが集まってきますから、仲間をたくさん集めて、世の中の新しい価値を作り出せるようなビジョンを共有するチームを作り、地域を活性化させていきたいですね。




奥山: なんだかワクワクしますね。


宮西: 一人でも多くの方にこのワクワク感を共有してもらいたいですね。本日は本当にありがとうございました。

コメント
「使命と役割を全うするために、自分は何をして貢献できるのか?」これまでの生き方、価値観をはるかに超えた新しい生き方と価値観を語って意気投合した南出市長と奥山社長。21世紀はある意味では日本が世界のリーダーシップをとっていく時代ともいえます。泉大津市で掲げられた高い意識の御旗が世界を変革するオセロゲームのワン・ピースになっていくことでしょう。次回の対談は日本ロボット工業会システムエンジニアリング部会の小平紀生部会長をお迎えします。ご期待ください。