ケーブル・ワイヤー・チューブ・シート製造装置・試験装置メーカー・ロボットシステム・AIシステムのシステムインテグレータ

社長のコラム

奥山剛旭社長コラム

by 宮西ナオ子 Presents

宮西: 山下さんは5つ星お米のマイスターですが、こちらはどのような資格なのですか?

山下: 業界での博士号のようなものです。この資格ができてから20年くらいになると思いますが、資格保持者はまだ280人弱しかいないでしょう。取得するには学科と実技が必要で、学科では機械のことやお米の一般的な知識はもちろん、ブレンド能力のようなものも問われます。実技ではお米の銘柄を当てること。玄米を観察して溝の深さや形状などから銘柄を言い当てます。ワインのソムリエとある程度似ているのではないかと思います。


奥山: 拡大鏡で見るのではなくて?

山下: 肉眼で見てのことです。

宮西: 難関ですね。その資格を山下さんはお持ちなんですね。

山下: 2015年に取得しました。正直、一夜漬けでした(笑)。ふだんやっていることの延長線ですから、取得できたのだと思います。




宮西: 「やまちゃんの極上米」が有名ですね。

山下: 父親の代から引き継いでいるベストセラー商品です。ブレンド米で誰が食べてもおいしいと思います。今後もお米の素晴らしさをみなさんに知っていただきたいと思っています。
 もともとお米は日本人の貴重な主食として食されていたものの、今や糖質制限やパンとの競争などでお米を食する人が減っているのは残念なことです。でもお米は命そのものです、1粒で2000粒も収穫できます。麦は1粒から500粒ですから、その4倍ですね。それにお米を味わってみると、それぞれ独特の風合いがあります。それは精米する時期によっても異なってくると思うのです。
 私の経験則ですが、月の動きとお米の味は関係するのではないかと推察し、精米時期にもこだわっています。例えば満月の時には出生率が上がるように、満月の時に精米をして、お米の最高のおいしさを閉じ込める。確かに味が濃くなると思うので、獣肉に合います。一方、新月の時に精米をすると、味もあっさりしている。

奥山: へぇ、お米に満月のパワーを閉じ込めるとは凄い!滋養がとれますね。




奥山: お米のブレンドは誰でもできるのですか?

山下: 今はレシピを出さないとできないでしょう。できるようになるには実際にお米を毎日食べて自分の感覚でわかるようにすることが大切です。

宮西: AIやロボットを使うのはどうですか?

山下: 今後の課題は計量のAI化です。今は機械で自動計量をしていますが、計量されたものをシーリングするのは手動です。この作業は、最終的には健常者が確認しなくてはならないでしょうが、これをシステム化、自動化していったら障がい者の方もできるようになります。それを障がい者の方にお任せできたらと思っています。また袋詰めの時に内容の確認作業ができるものがあればと思っています。袋詰めをして間違ったものを出荷するわけにはいきませんし、一度袋に詰めたものの内容を再確認するのは大変です。そこで人間の代わりに確認できるような重量センサーが入っているものが欲しいですね。

宮西: 奥山社長、ぜひとも、そのような機械をお願いします。

奥山: このようなお話を聞くと、まだまだ、お役に立てることがいっぱいありそうでワクワクしますね。




宮西: それでは奥山社長の方はいかがですか?

奥山: 山下さんのお話より、お米が好きだということが凄く伝わってきましたし、納得できることがたくさんありました。
 山下さんがお米の命を尊重しているように、機械も生き物だと思っています。その時に製造している人、関わっている人の思いや念が機械に大きく影響します。
 例えば製造者が「いい機械を造りたい」と思って製造しているといい機械が自然と造れる。ところが「面倒くさい」とか、「これくらいでいいか」などネガティブな思いで造っていると、いい機械は造れない。そういう意味で山下さんのお米の話と、とても似ていると思いました。弊社の場合は如何に全社員が、同じポジティブな思いで機械を造ることができるか、具体的に言えば、世の中に貢献したいというプラスの波動を出せるかということを大切にし、京セラの稲盛和夫さんの哲学を基に、HCIフィロソフィー勉強会を社員達が自発的に行ってくれています。


宮西: 奥山社長はロボットシステムの普及を目的とした協会の活動もされていますね。

奥山: ロボットメーカーは半完成品といも言えるロボットアーム(※マニピュレータ)を製造しており、そのマニピュレータを使い、ロボットシステムを構築する職種がロボットSIerです。ロボットシステムは一品一様でカスタマイズすることが多く、小回りが利き、早いスピードで対応ができる、我々のような中小企業がお役に立つ訳です。お客様のニーズを掴み、「使いこなす技術」でお客様のお困りごとを解決するようなシステムを丸ごと製作しているのが、我々の仕事です。
 髙いスキルを必要とされるロボットSIerは、人員が不足しており、FA・ロボットシステムインテグレータ協会を設立し、ロボットを使いこなす人材を増やすこととなり、現在、この協会には260社を超える会員数で、自分は広報部長を拝命し、ロボットシステムインテグレータの認知度をアップし、ロボットシステムインテグレータになりたい!という若者が増えるように努めているのと、ロボットシステムの導入促進に努めています。今、日本企業は、コロナ禍で政府がお金をジャブジャブ投入しているお蔭で、倒産は少ない状況ですが、これから先は厳しい状態になると考えています。その中で人と人の接触機会を減らすということがニューノーマルとなり、今後もコロナ禍以前の生活に100%は戻らない、そんな時代だからこそロボットやAIシステムを扱う業種や企業が益々必要とされてくるのです。




奥山: 特にこれから求められるのはサイバー(仮想、IT、AIやIoT)とフィジカル(現実、駆動系、自動車やロボット)が融合したサイバー・フィジカルです。ロボットをもっと向上させたいとなると、ロボット自身が自ら考えて行動する必要があります。弊社は2017年からAIを開発してきましたが、ロボットとAIの両方を開発している中小企業は非常に少ない。そこが弊社の特徴の一つですが、その実現のためには優秀な人材を採用しなくてはなりません。例えば、弊社ではインド出身の社員がいますが、5か国語を話し、州といっても1億人程度いる国のような広い地域で1,2を争うような上位ランキングの大学を卒業し、日本で日本語を1年間学んだ後、日本語検定N2以上の資格をもつような人材が、より高度なロボットやAIの開発と製造に携わってもらっているからこそできるのです。これから益々、色んな業界でロボットやAIを採り入れることが多くなります。自分達は地域で、日本で、世界で人手不足問題などの問題解決にお役にたちたいと考えています。

コメント
コロナ禍にあっても独自の経営方式を貫き東京進出を決めた山下さん、そしてますます多忙を極めた奥山社長。お二人の仕事はとどまることなく、次のステップに向かって躍動しています。これからの世の中、ロボットとAIは必須ですが、山下さんのショップにも取り入れられる日も遠くはないかもしれません。次回はいよいよこれからのヴィジョンについてお話をお聞きします。(最終話に続く)